202609/23
タイル調外壁を2色で復元
手仕事で意匠をよみがえらせる
突然の雨に備えて足場上部へ設置した外壁塗装の雨養生
タイル調サイディングの細かなひび割れをパテで補修した状態
タイル調サイディングを目地色のグレーで全面塗装した状態
短毛ローラーでタイル調外壁の凸部だけをベージュに塗装
グレーの目地とベージュの凸部で2色に復元したタイル調サイディング
板橋区の現場では、突然の雨によって塗膜へ不具合が生じないよう、足場上部などに雨養生を施しながら作業を進めています。
雨養生をしていても、塗装面への雨の吹き込みや湿度、下地の乾燥状態を確認し、塗装に適さない状況では作業を中止します。工程を進めることよりも、健全な塗膜を形成することが優先です。
ひび割れを補修
今回の外壁は、タイル調の意匠性サイディングです。
経年による汚れに加え、表面には細かなひび割れが生じていました。そのまま塗装してもひび割れは隠しきれず、補修跡を残さないためには丁寧な下地処理が必要です。
はじめに、ひび割れ部分をメーコーの「サイディングパテ」で補修します。周囲との段差が残らないよう、サイディング表面の凹凸に合わせて一つひとつ整えました。
目地色を全面に塗装
ひび割れ補修後は、下地との密着性を高めるためにカチオン系シーラーを塗布します。
シーラーの乾燥後、目地色となるグレーで外壁全体を塗装します。この段階ではタイル部分と目地部分が同じ色になり、一度、一色の外壁になります。
凸部だけを色付け
目地色が十分に乾燥した後、毛丈4mmの短毛ローラーを使用し、タイル調の凸部だけをベージュで色付けします。
ローラーを強く押し付けると、ベージュの塗料が目地部分まで入り込んでしまいます。力加減や塗料の含ませ方を調整しながらローラーを軽く転がし、凸部だけへ均一に色を重ねることが重要です。
使用している上塗り材は、日本ペイントの「パーフェクトトップSi」艶消しです。
紫外線による塗膜劣化を抑えるラジカル制御技術が採用されており、落ち着いた艶消しの質感でタイル調サイディングの風合いを整えます。
手間をかける理由
既存の意匠を生かすクリヤー塗装は、外壁の汚れやひび割れ、補修跡まで透けて見えるため、劣化が進んだ外壁には適さない場合があります。
一方、一色で塗りつぶせば補修跡は隠せますが、タイルと目地の色の違いがなくなり、外壁本来の立体感や意匠性が失われてしまいます。
今回の2色仕上げは、目地色で全面を塗装した後、短毛ローラーで凸部だけを一面ずつ塗り重ねるため、一色仕上げと比較して多くの手間と技術が必要です。その分、職人の作業量に応じた費用がかかります。
しかし、補修跡を隠しながらタイル調の濃淡と立体感を再現できるため、新品に近い印象へ仕上げることができます。
安田塗装では、単に外壁の色を塗り替えるだけでなく、既存のサイディングが持つ意匠をできる限り生かし、建物に適した工法をご提案しています。





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