201003/14
サイディングの防水性を守るために
増し打ちと打ち替えの違いと、丁寧な撤去の重要性
既存シーリング撤去
外壁サイディングの改修工事において、建物を雨水の浸入から守る最重要の下地処理が、目地や窓(サッシ)周りの「シーリング(コーキング)工事」です。
ひと口にシーリング工事と言っても、そこには目に見えなくなる細かな作業が積み重なっています。今回は、サイディング目地の防水性を長持ちさせるための正しい工法選びと、丁寧な手仕事の裏側について、私たちの想いを綴らせていただきます。
外壁がサイディングのお住まいにおいて、最も重要となる下地処理が、サイディング目地や窓(サッシ)周り、換気口などの設備周りにおける「既存シーリングの下地処理」です。この既存シーリングを処理する方法には、大きく分けて以下の2つの種類がございます。
📊 シーリング処理における「2つの工法」
● 増し打ち(打ち増し)
既存の古いシーリングは撤去せずに残し、その上から新しくシーリング材を充填して重ねる方法です。
● 打ち替え
既存の古いシーリングを専用工具で一度きれいに取り除き、新しく一からシーリング材を充填する方法です。「増し打ち」に関しましては、古い材の上から新しいシーリングを重ねても、建物を守るために必要な「適正な厚み(肉厚)」がしっかりと確保できる場合に限り、コストパフォーマンス(費用対効果)が高く有効な手法と言えます。(例えば、外壁がALCパネルで、目地部分がはじめから深い凹(へこ)み形状になっている場合などです。)しかしながら、多くのサイディング壁の場合は、古いシーリングの上から新しい材を充填しても、必要な厚みを確保することが物理的にできません。そのため、サイディングにおける増し打ちは一時的な応急処置に近い効果しか得られない場合が多く、長期の防水性を保つ適正な処理とは言えません。ゆえに、サイディングの目地改修では、ほとんどの場合で古い材を一度取り除く「打ち替え」が必要不可欠となります。このシーリング撤去の工程における細かな手順や、私たちが日々心がけている注意点は下記の通りです。
💡 シーリング撤去の基本と丁寧な手仕事
文字通り、カッターや専用の工具を用いて既存の古いシーリングを取り除いていく工程です。以前にご紹介した鉄部のケレン(サビ落とし)の作業も同様ですが、「古い材を撤去する」といっても、側面に残る薄い膜をどれほど綺麗に削ぎ落とすかによって、この工程に費やす労力や時間は大幅に異なります。そして、それに応じて御見積価格の数字にも実直に反映されます。お住まいの耐久性の視点から考慮すれば、相応の時間と手間を惜しまず、サイディングの断面に古い残膜ができる限り残らないよう、職人の手で細かく削ぎ落とす作業(残シーリング削ぎ)を徹底することが理想的です。
新築時に新しく充填された際、塗料の攪拌(かくはん)不足などが原因で「不良硬化(中が生乾きでドロドロしている状態)」を起こしてしまっている目地などは、完全に削ぎ落とすことが技術的に非常に困難な場合もございます。しかし、そうした難しい状況であっても、職人が知恵を絞り、できる限り綺麗に除去することこそが、シーリング打ち替え工事の本当の意味と品質を深めるものと私たちは考えております。
仕上がった後には完全に見えなくなってしまう下地処理。だからこそ、こうした目に見えない工程にどこまで愚直向き合えるかが、大切になります。
私たちは、ただ価格の安さだけでお応えする会社ではございません。お施主様が大切にされてきた我が家の歴史に深い敬意を払い、愛着ある住まいを未来へ紡ぐ『建築塗装専門店』として、明日からも一つひとつの目地に誠実な想いを込めて向き合ってまいります。






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