202608/08
スレート屋根を塗装で再生|下地強化と欠損補修
カチオン系シーラーと水系ナノシリコンRNで屋根材を保護
前回ご紹介した高圧洗浄後のスレート屋根です。
約15MPaの高圧洗浄によって苔や藻、脆弱になった旧塗膜を除去したことで、スレート材の表面が露出し、塗膜の劣化や部分的な欠損など、屋根材そのものの状態がはっきりと確認できるようになりました。
ここからが、スレート屋根を長持ちさせるための重要な工程です。
今回の屋根は表面の劣化が進み、吸い込みが大きくなっているため、まずカチオン系シーラーをスレート材にたっぷりと染み込ませ、下地を強化していきます。
単に表面へ薄く塗るのではなく、劣化したスレート材にできる限る染み込ませるよう塗布し、十分に含浸させることがポイントです。
下塗り材には、上塗り塗料との密着性を高めるだけでなく、経年によって脆弱になったスレート表面を固め、次の塗装工程に適した下地をつくる役割があります。
また、高圧洗浄後の点検では、スレート材の一部に欠けや損傷も確認できました。
こうした部分をそのまま塗装してしまうのではなく、今回は「クラックガード」を使用して欠損部分を補強します。
スレート屋根の塗り替えというと、上塗り塗料の種類や耐久年数に目が向きがちですが、実際には、洗浄後の屋根材をどのように補修し、どのような状態まで下地を整えてから仕上げるかが非常に重要です。
下地補強と欠損部分の補修を十分に行った後、今回の仕上げには骨材入りの「水系ナノシリコンRN」を使用します。
骨材を含んだ塗料を施工することで、劣化によって失われたスレート表面の質感を整えながら塗膜を形成し、屋根材を保護していきます。
写真でも、施工した部分と未施工部分の違いがはっきりと確認できます。
白っぽく表面が露出していたスレートに下地処理と塗装を重ねることで、屋根全体が徐々に均一な状態へと整っていきます。
今回のように劣化が進んだスレート屋根でも、屋根材そのものの状態を見極め、適切な下地処理と補修を行うことで、葺き替えやカバー工法ではなく、塗装によって再生できる場合があります。
ただし、すべてのスレート屋根が塗装で対応できるわけではありません。
割れや反り、層間剥離などが著しく進行している場合には、塗装では十分な耐久性を確保できず、カバー工法や葺き替えを検討した方がよいケースもあります。
だからこそ安田塗装では、最初から「塗ること」を前提にするのではなく、高圧洗浄後の屋根材の状態まで確認したうえで、塗装によるメンテナンスが可能かどうかを判断することを大切にしています。
スレート屋根の塗装で大切なのは、きれいな色に仕上げることだけではありません。
洗う、確認する、固める、補修する、そして塗る。
こうした一つひとつの工程を丁寧に積み重ねることで、傷んだスレート屋根を再び保護し、できるだけ長く安心して使える状態へ整えていきます。










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