202604/22
目黒区|屋上防水の通気緩衝工法
QVシートで膨れと下地挙動を緩和
目黒区で進行中の屋上防水工事では、下地処理と勾配調整を終え、通気緩衝シートの敷設工程へ進みました。
「通気緩衝工法」とは、下地とウレタン防水層の間に通気緩衝シートを設け、下地に含まれる水分や水蒸気を通気経路から脱気筒へ導き、外部へ排出する工法です。
下地の水分による圧力が防水層へ直接作用するのを抑え、膨れや剥がれなどの不具合を防止する効果が期待できます。
ベランダなどの比較的小さな施工箇所では、下地の含水状態や既存防水層の状態によって、ウレタン防水材を下地へ直接塗布する「密着工法」を採用する場合があります。
一方、屋上のように面積が広く、下地に水分が残る可能性が高い場所では、通気緩衝工法が有効な選択肢となります。
また、密着工法は下地の動きが防水層へ直接伝わりやすいのに対し、通気緩衝シートを介在させることで、ひび割れなどの下地挙動が防水層へ及ぼす影響を緩和できます。
今回採用した「サラセーヌQV工法」は、特殊なアスファルト系粘着層を備えたQVシートを、プライマーの硬化・乾燥後に直接張り付ける通気緩衝工法です。▶サラセーヌ「通気緩衝QV工法」
主な施工工程は次のとおりです。
1.プライマー塗布
不陸調整を終えた下地へプライマーを均一に塗布し、QVシートが確実に接着するための下地を形成します。
2.QVシートの敷設
プライマーの硬化と乾燥を確認した後、自着層付きのQVシートを所定の重ね幅や間隔に従って張り付け、転圧ローラーで十分に圧着します。
3.ジョイント部分の処理
シート同士の継ぎ目を専用のジョイントテープなどで処理し、防水層の連続性を確保します。継ぎ目は不具合の起点になりやすいため、特に丁寧な施工が必要です。
4.端末部のMBテープ処理
平場と立ち上がりの取り合いやシート端部を「MBテープ100」などで補強し、端末からの水分浸入や浮きを防ぎます。
通気緩衝工法は、シートを敷設するだけで性能を発揮するものではありません。下地処理、プライマーの乾燥、シートの転圧、継ぎ目や端末の補強、脱気筒の適切な配置まで、すべての工程を仕様どおりに積み重ねることが重要です。
完成後には見えなくなる細部まで確実に処理し、下地水分や建物の挙動による影響を抑えながら、長期にわたって健全な屋上防水層を維持できるよう施工してまいります。









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