202003/12
木部あく洗い完結
プラネットカラーで美しさと耐久性を守る仕上げ塗装
先日のブログにて、一般的な塗装工事の約4〜5倍もの手間と時間をかける弊社のあく洗いに対する姿勢と、その価値について解説いたしました、築10年の木部改修工事。
職人が何度も何度も実直に洗浄を繰り返した結果、この度、あく洗い工程が無事に完成を迎えました。経年変化による木材自体の物理的な傷みまでを完全に新築時に戻すことは叶いませんが、木材を真っ黒に変色させていた「あく」や「カビ」に関しては、プロの引き算の技術により、ほぼ100%除去することに成功いたしました。
本記事では、美しく生まれ変わった木肌を滑らかに整える職人のひと手間や、お施主様が多額の費用を投じて取り戻した木肌を未来へ守るための「特別な塗料」について、当時の忘れられない思い出とともに詳しくご紹介します。
あく洗いの工程を終えた直後の木肌は、薬剤を木目の深部まで的確に浸透させるために刷毛(はけ)で何度も擦り洗いを施しているため、どうしても表面にわずかな毛羽立ちや「木肌の荒れ」が生じてしまいます。
弊社では、ここでそのまま塗装に移ることはいたしません。仕上げ塗装の吸い込みを均一にし、絹のような極上の手触りを取り戻すため、240番(#240)の細かいサンドペーパー(紙やすり)を用いて、職人が手作業で優しく丹念に木肌を研磨して整えさせていただきます。
一般的な塗装費用と比較して、決して安くはない多額の費用をお預かりし、職人の情熱と手間のすべてを注ぎ込んで、ようやくこの真っ白で健やかな木肌へと戻すことができました。だからこそ、ここから始まる「仕上げ塗装」の役割は極めて重大です。あく洗いによって無防備になった無垢の木材が、これから先、再び紫外線や雨風によって傷んでしまわないよう、鉄壁の保護膜を形成しなければなりません。そこで弊社がこちらの現場にご提案させていただいたのが、一般的な「合成樹脂木材保護塗料」を遥かに凌駕する圧倒的な耐久性を誇る塗料です。
それは、植物油脂などの100%天然成分を主成分とする「自然塗料」の分類にありながら、過酷な外部環境にも耐えうる強靭な保護性能を併せ持っています。その塗料こそ、ドイツのクライデツァイト(Kreidezeit)社と、日本の株式会社プラネットジャパン様が共同開発された「プラネットカラー(Planet Color)」です。
甚だ私事ではございますが、私が現場でこの素晴らしい塗料を刷毛に取るたび、胸の奥から熱く込み上げてくる感慨がございます。
それは、本材料の開発メーカーであるクライデツァイト社の創始者、ゲルト・ツイーゼマン(Gerd Ziesemann)氏と、プラネットジャパンの平尾社長の、環境と品質に対して決して妥協を許さない「公正で純粋な精神」に触れた時の記憶です。
今から数年前、忘れもしない2017年の秋の日に、両氏のモノづくりへの情熱と哲学を直に味あわせていただいた体験は、私にとって職人人生の大きな道標となりました。その高潔な志に思いを馳せながら施工する時間は、私にとって筆舌に尽くせぬ特別な意味を持っています。
お施主様が大切にされてきた住まいの歴史(思い出)を、最高の技術で引き出し、そして世界最高峰の志が詰まった塗料で未来へと守り抜く。
単なる「建物の塗り替え」という作業を超え、ご家族の特別な場を蘇らせる「思い出の蘇生屋」としての使命を、今回も一分の隙もなく果たすことができました。
弊社を信頼し、大切な我が家の未来を託してくださったお施主様に、職人一同、心より深く感謝申し上げます。
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▶ 陰の大功労者
※2017年秋、クライデツァイトのシリカットペイントで杉原千畝記念館を蘇生させて頂いた際に現地で発信させて頂いた塗魂ペインターズの声明文です。










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