202003/11
木部あく洗いは手間が品質を決めます
素材を傷めない薬剤管理と丁寧な施工が価値を生む
先日のブログでは、真っ黒に変色した木肌が美しくよみがえり、お施主様のお母様にも大変お喜びいただいた木部あく洗い工事をご紹介しました。
本日も引き続き、大切なお住まいの価値を高めるため、丁寧に洗浄作業を進めています。
木部あく洗いは、既存の壁を塗り替える「足し算の塗装」とは異なり、木材本来の美しさを引き出す「引き算の技術」です。そのため、一般的な塗装工事と比べて、はるかに高度な技術と多くの手間が求められます。
あく洗いで最も重要なのは、薬剤の選定とコントロールです。
汚れを早く落とそうと強い薬剤を使用すれば、天然木の繊維を傷めてしまいます。一方、薬剤が弱すぎると、木材の奥まで浸透した「あく」や雨染み、黒ずみを十分に除去することはできません。
さらに、同じ建物でも、日当たりや雨掛かりの違いによって木材の劣化状況は場所ごとに異なります。そのため職人は、木材の状態を一つひとつ見極めながら、薬剤の種類や希釈率を細かく調整し、素材を傷めないよう慎重に施工を進めています。
また、あく洗いは一度薬剤を塗れば終わる作業ではありません。
汚れの状態に応じて薬剤の濃度や配合を変えながら、何度も洗浄を繰り返し、少しずつ木肌本来の美しさを引き出していきます。
このような工程を積み重ねるため、作業時間は一般的な塗装工事の約4〜5倍に及ぶことも珍しくありません。それに伴い、施工費用も塗装工事より高くなります。
しかし、その手間を惜しまないからこそ、歴史ある木材を傷めることなく、美しい木肌へと再生することができます。
工事期間中、お施主様には職人の作業を間近でご覧いただき、一つひとつの工程に真摯に取り組む姿勢をご理解いただいております。そして完成後には、「お願いして良かった」とのお言葉をいただくことが、私たちにとって何よりの励みです。
私たちは価格の安さだけで評価される施工ではなく、目に見えない工程まで誠実に積み重ねる施工品質を大切にしています。
これからも、お客様からお預かりした大切なお住まいに真心を込め、価格以上の価値とご満足をお届けできるよう、一つひとつの工程を丁寧に積み重ねてまいります。
明日からは、あく洗いによって美しく再生した木肌を長期間保護するため、外装用高性能オイルによる仕上げ塗装へと進めてまいります。
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