201102/14
塩害地域で重要な鉄部塗装のケレン作業
塗料選び以上に重要な下地処理が耐久性を左右します
現在、千葉県船橋市の海岸から約10mに位置する工場で、鉄部塗装工事を進めています。立地としては塩害地域であり、正確には岩礁隣接地域に近い環境です。
このような厳しい環境で施工を行うたびに改めて実感するのは、塗装工事では「どの塗料を使用するか」だけでなく、「どのように施工するか」が、それ以上に重要であるということです。
塗装工事では塗料の種類に注目が集まりがちですが、鉄部塗装において最も重要なのは、塗装前の下地処理である「ケレン」です。
例えば、ケレンが不十分なまま最高級の二液反応硬化型エポキシさび止め塗料を塗り、その上に高耐久のフッ素樹脂塗料を施工しても、短期間でさびが再発することがあります。
一方で、適切なケレンを丁寧に行えば、一般的なさび止め塗料とウレタン樹脂塗料の組み合わせでも、長期間にわたり良好な状態を維持できるケースは少なくありません。特に海岸近くの塩害地域では、この下地処理の品質が塗装の耐久性を大きく左右します。
現在の現場では、塩害地域における鉄部塗装として3年間の施工保証を目標に、**3種ケレン**を実施しています。
3種ケレンは、さびが発生している部分は電動工具を使用して既存塗膜やさびを除去し、健全な塗膜は残したまま、手工具による目荒らしを行う下地処理方法です。施工品質とコストのバランスに優れ、建築塗装でも多く採用されている工法です。
なお、先日SNSで興味深い話を目にしました。「ケレン」という言葉の語源には、英語の「clean(クリーン)」が訛ったという説や、「研錬(鍛え磨くこと)」が訛ったという説があるそうです。
真偽は定かではありませんが、いずれの説も「下地を整える」というケレン本来の役割を表しているようで、とても興味深く感じました。
塗装後には見えなくなってしまう工程だからこそ、当社では下地処理を決して妥協せず、建物の耐久性を支える最も重要な工程として、一つひとつ丁寧に施工しています。

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