打ち替え・打ち増しの違いと適材適所のシーリング材
ALC目地:シーリング打ち増し
サイディング窓廻り:シーリング打ち替え
現在、東京都新宿区と府中市において、ALCパネル外壁と意匠性サイディング外壁の改修工事を進めています。
外壁塗装や外壁改修工事では、塗装工程の前に行う**シーリング工事**が建物の耐久性を左右する重要な工程です。雨水の浸入を防ぎ、建物の防水性を維持するためには、外壁の種類や建物の状態に合わせた適切な施工方法とシーリング材の選定が欠かせません。
今回のALCパネルの現場では、**窓廻りはシーリングの打ち替え、ALC目地は打ち増し**で施工しています。一方、意匠性サイディングの現場では、**窓廻り・目地ともにシーリング打ち替え**を採用しています。
### 打ち替えと打ち増しの違い
シーリング工事には「打ち替え」と「打ち増し」の2つの工法があります。
* **打ち替え**:既存のシーリング材を撤去し、新しいシーリング材を充填する工法
* **打ち増し**:既存のシーリング材を残したまま、その上から新しいシーリング材を施工する工法
ALCパネルの目地は十分な深さがあるため、打ち増しでも必要なシーリング厚を確保できます。一方、窓廻りや窯業系サイディングの目地は厚みを確保しにくいため、耐久性を維持するには既存シーリングを撤去する打ち替えが基本となります。
### シーリング材は耐久性だけで選べません
シーリング材は、「価格が高いほど耐久性が高い」という単純なものではありません。施工部位や塗装の有無、建物の動きなどを考慮し、適材適所で選定することが重要です。
代表的なシーリング材の特徴をご紹介します。
* **アクリル系シーリング**
新築ALCで採用されることが多く、コストパフォーマンスに優れていますが、改修工事では耐久性の面から採用されることは少なくなっています。
* **ウレタン系シーリング**
モルタル外壁やALC、窯業系サイディングなどの改修工事で多く使用されます。塗料との密着性に優れていますが、一般的なウレタン系は紫外線に弱いため、塗装仕上げが前提となります。
* **ネオウレタンポリマー系シーリング**
オート化学の**オートンサイディングシーラント**に代表される高耐久シーリング材です。可塑剤に依存しない設計により柔軟性を長期間維持しやすく、耐候性・耐久性・塗膜密着性に優れています。窯業系サイディングの改修工事では非常に有力な選択肢の一つです。
* **変成シリコーン系シーリング**
タイルや石材、サイディング目地など幅広く使用されています。耐候性に優れ、塗装しない仕上げにも適しています。近年はノンブリードタイプの製品が主流となり、塗膜汚染を抑えられるため、塗装仕上げにも採用されるケースが増えています。
* **シリコーン系シーリング**
浴室やキッチン、ガラス廻りなど水廻りに最適です。耐久性は非常に高い反面、塗料が密着しないため、塗装を行う部位には使用できません。
* **ポリサルファイド系シーリング**
タイルや石材目地などに使用されることが多く、耐候性と非汚染性に優れています。
### 建物に適した材料選びが耐久性につながります
外壁塗装やシーリング工事では、高性能な材料を使用するだけでは十分ではありません。建物の構造や外壁材、施工部位に合わせて適切な工法とシーリング材を選定することが、長期的な耐久性を実現するために最も重要です。
安田塗装では、現場ごとの状況を丁寧に診断し、建物に最適な施工仕様をご提案しています。これからも、お客様の大切な住まいを長く守るため、一つひとつの工程を大切に施工してまいります。
<シーリングメーカーリング>
●セメダイン
●サンスター技研
●オート化学
●コニシ