建物の価値を守るシーリング工事
外装にラムダ(昭和電工)
既存シーリング撤去
ボンドブレーカー貼り
新規シーリング材充填
ヘラ仕上げ
今月初めより着手したデザイナーズマンション外装改修工事が順調に進んでいます。
このように、お施主様はもちろん、設計者様の想いやこだわりが詰まった建物の改修工事に携わらせていただけることは、私たち施工業者にとって大きな喜びであり、心より感謝申し上げます。
今回の建物の外装には、**押出成形セメント板「ラムダ(昭和電工建材)」**が採用されています。
この外壁材はサイディングと同様に、目地や窓廻りにシーリング材が施工されており、建物の防水性能を維持するために欠かせない役割を担っています。
しかし、築10年以上が経過すると、特に紫外線の影響を受けやすい南面ではシーリング材の劣化が進み、防水性能が低下しているケースが少なくありません。
「打ち増し」ではなく「打ち替え」が必要な理由
シーリング工事には、「打ち増し」と「打ち替え」の2つの施工方法があります。
打ち増しは既存のシーリング材の上から新しいシーリング材を施工する方法ですが、サイディングや押出成形セメント板では、十分な厚みを確保できないことが多くあります。
シーリング材は適切な厚みがあって初めて、本来の伸縮性能と防水性能を発揮します。
厚みが不足したまま施工すると、数年で剥離や破断が発生し、再び補修が必要になることもあります。
そのため、この現場でも既存シーリングを撤去し、新しいシーリング材へ打ち替える工法を採用しています。
せっかく足場を設置し、建物全体をメンテナンスする機会だからこそ、将来を見据えた施工方法を選ぶことが大切だと考えています。
私たちが採用しているシーリング材
シーリング材には、
ウレタン系
ネオウレタン系
変成シリコーン系
シリコーン系
ポリサルファイド系
など、さまざまな種類があります。
それぞれに特徴があり、施工部位や仕上げ方法によって適した材料を選定する必要があります。
私たちは昨年、メーカー工場の見学や性能試験に参加し、実際の性能や施工性について学ぶ機会をいただきました。
その結果、現在のサイディングや押出成形セメント板の改修工事では、オートンサイディングシーラントを標準的に採用しています。
(※既存シーリング材が不良硬化している場合など、一部例外があります。)
一般的なシーリング材と比較すると硬化に時間がかかるため、施工性の面では決して効率の良い材料ではありません。
しかし、
建物の動きに追従する応力緩和性能
塗膜との優れた密着性
ブリード(塗膜汚染)の抑制
高い耐候性・耐久性
といった性能を総合的に考えると、長期間にわたり建物を守るために非常に優れたシーリング材であると考えています。
見えない部分へのこだわりが、建物の寿命を左右します
シーリング工事は、塗装が完了するとほとんど見えなくなる工程です。
しかし、建物の防水性能や耐久性を支えているのは、まさにこの見えない部分です。
私たちは、完成直後の美しさだけではなく、10年後、15年後も安心して暮らしていただける品質を目指し、材料選びから施工方法まで一つひとつ丁寧に取り組んでいます。
これからも、お施主様と設計者様の想いが込められた大切な建物を、確かな技術で未来へつないでまいります。