フローリング 千代田区

千代田区|教会礼拝堂の無垢フローリング再生塗装

研磨と自然塗料で美しい木肌へ

無垢フローリングの目立たない部分で行う試験研磨

無垢フローリングの目立たない部分で行う試験研磨

フロアーサンダー#40研磨開始

フロアーサンダー#40研磨開始

フロアーサンダー#80とポリッシャー#120による研磨

フロアーサンダー#80とポリッシャー#120による研磨

自然塗料ハードクリアオイルによる無垢フローリング再生塗装

自然塗料ハードクリアオイルによる無垢フローリング再生塗装

ハードクリアオイル完成

ハードクリアオイル完成

明日の備えて長椅子の移動

明日の備えて長椅子の移動

右:施工前 左施工後

右:施工前 左施工後

千代田区内にある教会の礼拝堂で、無垢フローリングの研磨・再生塗装を行いました。

長年、多くの方が行き交ってきた礼拝堂の床には、歩行や教会長椅子(チャーチベンチ)の移動などによる細かなキズや汚れ、部分的なシミが見られました。

無垢フローリングは、床材の状態や厚みに問題がなければ、表面を研磨して木地を整えることで、張り替えずに再生できる場合があります。

今回は、既存の無垢材を生かしながら、礼拝堂にふさわしい落ち着きと温かみのある床へ再生していきます。

礼拝堂を二分割

礼拝堂には、重量のある教会長椅子が数多く設置されています。

すべてを礼拝堂の外へ搬出することが難しいため、長椅子を片側へ寄せ、ホコリや塗料が付着しないよう全面的に養生しました。

施工範囲を二つに分け、1日目の施工が完了した後に長椅子を移動し、2日に分けて無垢フローリング全面を再生します。

床をきれいに仕上げるだけでなく、既存の家具や礼拝堂内の設備を傷付けないことも、改修工事では重要です。周囲の状況を確認しながら、安全に作業できる環境を整えてから研磨を開始します。

まずは試験研磨

研磨を始める前に、まず目立たない部分で試験研磨を行いました。

既存塗膜の硬さや厚み、キズやシミの深さ、無垢材の削れ方を確認し、使用するサンドペーパーの番手を決めます。

粗いサンドペーパーを使えば早く削れますが、必要以上に床材を削ったり、深い研磨痕を残したりする可能性があります。一方、細かすぎる番手から始めると、既存塗膜やキズを十分に除去できません。

実際の床で試験を行った結果、今回は次の3段階で研磨することにしました。

  • 粗削り:#40
  • 中削り:#80
  • 仕上げ研磨:#120

床材の状態を確認せず、一律の研磨方法で作業するのではなく、その床に適した番手と工程を選ぶことが、無垢フローリングを美しく再生するための第一歩です。

3段階で研磨

最初はフロアーサンダーに#40のサンドペーパーを装着し、劣化した既存塗膜を除去して、無垢フローリングの木地を出していきます。

同時に、床材を必要以上に削らない範囲で、表面の細かなキズや浅いシミも削り取ります。

続いて、#80で中削りを行い、粗削りで生じた研磨痕を細かく整えます。最後はポリッシャーに#120の研磨材を装着し、床全体の木肌を滑らかに仕上げました。

今回の研磨工程は、次の合計3回です。

  • フロアーサンダー研磨:2回
  • ポリッシャー研磨:1回

研磨後の床には、これまで塗膜や汚れに隠れていた無垢材本来の明るい木肌が現れました。

無垢フローリング再生では、単に古い塗膜を削り落とすだけではありません。木目に沿って均一に研磨し、粗い研磨痕を段階的に消していくことで、自然塗料をむらなく吸い込む下地をつくります。

自然塗料で仕上げ

研磨と清掃を終えた床には、安田塗装が推奨しているプラネットジャパンの「ハードクリアオイル」を塗装しました。

ハードクリアオイルは、亜麻仁油と桐油を主成分とした自然塗料です。無垢材の内部へ浸透しながら木部表面を硬くし、摩耗や水分、汚れから床を保護します。

ヨーロッパの玩具製造安全基準「EN71」に合格した、安全性にも配慮された塗料です。教会をはじめ、保育園、幼稚園、学校、病院など、多くの方が利用する施設の内装にも適しています。

また、木部に高い硬化作用をもたらすとともに、撥水性や耐摩耗性も備えているため、土足で使用するフローリングにも対応できます。

一般的な合成樹脂塗料のように木材表面を厚い塗膜で覆うのではなく、無垢材の木目や手触りを生かしながら仕上げられることも、自然塗料の魅力です。

オイルを薄く均一に塗り広げ、木材へ十分に浸透させながら、塗りむらや余分なオイルを残さないよう丁寧に仕上げました。

礼拝堂の床を再生

研磨前にはキズや汚れが目立っていた床も、無垢材本来の木目と温かみがよみがえりました。

塗装直後は濡れ色によって木目が鮮明に見えますが、乾燥するにつれて艶が落ち着き、自然で上品な仕上がりになります。

長い年月を経た無垢フローリングには、その建物とともに積み重ねてきた歴史があります。すべてを新しい床へ張り替えるのではなく、使用できる床材を丁寧に研磨し、再び長く使える状態へ整えることにも大きな価値があります。

明日の準備のため片方の寄せられた長椅子をすべて仕上げられたフローリングの上へ寄せていきます。

 

> 安田塗装の【無垢フローリング再生塗装】 詳しくはこちら

屋根塗装 豊島区

水系ナノシリコンRNで屋根塗装完了

2回塗りで塗膜を完成

水系ナノシリコンRNによるスレート屋根の2回目塗装

水系ナノシリコンRNによるスレート屋根の2回目塗装

特殊骨材で仕上げた水系ナノシリコンRNの塗膜

特殊骨材で仕上げた水系ナノシリコンRNの塗膜

水系ナノシリコンRNで塗装を完了したスレート屋根

水系ナノシリコンRNで塗装を完了したスレート屋根

前回に引き続き、スレート屋根の再生塗装を進めています。

これまでに、15MPaの高圧洗浄で苔や汚れ、脆弱な旧塗膜を除去。その後、カチオン系シーラーをたっぷりと染み込ませて下地を補強し、ひび割れや欠損部分には「クラックガード」を使用して補修しました。

下地を整えた後は、水谷ペイントの「水系ナノシリコンRN」を塗装。今回は、適正な塗り重ね時間を確保したうえで、2回目の上塗りを行います。

2回塗りの意味

1回目の塗装でも屋根全体に色は付きますが、それだけで塗装が完成するわけではありません。

1回目は、下地へ塗料をなじませながら屋根全体を覆い、塗膜の基礎をつくる工程です。2回目では、1回目で生じた細かな吸い込みや塗りむらを整え、必要な塗膜の厚みを確保します。

メーカーの標準仕様でも、水系ナノシリコンRNの上塗りは2回塗りです。

塗料の性能を十分に発揮させるには、単に屋根へ色を付けるのではなく、適正な塗布量と塗り重ね時間を守って塗膜を形成することが重要です。

特殊骨材の塗膜

水系ナノシリコンRNは、劣化した住宅屋根用化粧スレートを、新築時に近い質感へ再生するために開発された塗料です。

塗料に配合された特殊骨材によって、一般的な艶あり塗料に見られる強いテカリを抑え、スレート屋根らしい落ち着いた質感に仕上がります。

近くで見ると、特殊骨材による細かな凹凸が均一に形成されていることが分かります。

この骨材を塗膜全体へ均等に行き渡らせるためには、塗装前に材料を十分に撹拌し、ローラーへ適量を含ませながら、一定の方向と速度で塗り進めることが大切です。

また、ナノシリコンテクノロジーによる塗膜は、耐候性や耐変色性、防カビ・防藻性、耐汚染性にも優れ、紫外線や風雨からスレート屋根を保護します。

排水経路も確保

水系ナノシリコンRNは、一般的な屋根用塗料と比較して塗布量が多いため、スレートの重なり部分が塗料で塞がれないよう注意が必要です。

今回の屋根では、塗装前に縁切り部材のタスペーサーを設置しています。

タスペーサーによって屋根材の重なり部分へ適切な隙間を確保し、屋根材の下へ入り込んだ雨水を排出できる状態を維持します。

仕上がりの美しさだけでなく、屋根本来の排水機能を損なわないことも、スレート屋根塗装では欠かせないポイントです。

屋根塗装完了

2回目の塗装後は、屋根全体をさまざまな角度から確認します。

塗り残しや塗料の偏りがないか、棟板金や屋根材の重なり部分まで均一に仕上がっているか、タスペーサーによる排水経路が確保されているかを確認し、スレート屋根の塗装が完了しました。

落ち着いたグリーン系の色彩と、強いテカリを抑えた自然な質感によって、屋根全体が美しくよみがえりました。

屋根塗装の耐久性は、仕上げ塗料の商品名だけで決まるものではありません。

高圧洗浄、下地補強、ひび割れ・欠損補修、縁切り、適正な塗布量、塗り重ね時間といった一つひとつの工程を確実に行うことで、初めて塗料本来の性能を発揮できます。

安田塗装では、完成すると見えなくなる下地処理を大切にし、屋根材の状態に合わせた適切な再生塗装を行っています。

 

UVプロテクトクリヤー 川崎市

外壁塗装から11年|点検と部分補修

西面の局部劣化を確認

 無機系クリヤー塗装から11年が経過した意匠性サイディング住宅

無機系クリヤー塗装から11年が経過した意匠性サイディング住宅

西日の当たるサイディングに確認されたクリヤー塗膜の剥がれ

西日の当たるサイディングに確認されたクリヤー塗膜の剥がれ

スコッチブライトで無機系クリヤー塗膜を研磨する補修作業

スコッチブライトで無機系クリヤー塗膜を研磨する補修作業

シーリング材の上に塗装したクリヤー塗膜のひび割れ

シーリング材の上に塗装したクリヤー塗膜のひび割れ

2014年塗り替え完了時1

2014年塗り替え完了時1

2014年塗り替え完了時2

2014年塗り替え完了時2

11年前に外壁塗装を施工させていただいたお住まいへ、点検と補修に伺いました。

当初は施工から10年目の点検を予定していましたが、中東情勢の影響による塗料納品の混乱もあり、補修用塗料の準備に時間を要してしまいました。お施主様にはお待ちいただくこととなりましたが、今回、必要な材料をそろえて点検と補修を実施しました。

11年後の外壁

このお住まいは、意匠性サイディングの柄と色彩を生かすため、無機系クリヤー塗料で仕上げています。

クリヤー塗装は、サイディングを塗りつぶさず、既存のデザインを残しながら紫外線や風雨から外壁を保護する塗装方法です。

施工から11年が経過した現在も、外壁全体の95%以上には塗膜の剥がれが見られず、意匠性サイディングの美観が保たれていました。

一方、西日の影響を強く受ける一部の外壁では、無機系クリヤー塗膜の局部的な剥がれが散見されました。

西面だけに発生

今回の剥がれは外壁全体に広がっているのではなく、西日の当たる部分へ集中していました。

その他の大部分で塗膜が健全に保たれていることから、塗料や施工方法に起因する全面的な不具合ではなく、方角や日射条件による局部的な劣化と考えられます。

西面の外壁は、午後の強い日射を長時間受けるため、他の方角よりも表面温度が上昇しやすくなります。強い紫外線に加え、日中の高温と夜間の温度低下が繰り返されることで、塗膜には膨張と収縮による負荷がかかります。

近年は猛暑日や酷暑日が増え、外壁が受ける熱的な負担も以前より厳しくなっている可能性があります。

ただし、塗膜の劣化を地球温暖化だけに断定することはできません。外壁の方角、日射時間、サイディングの色や表面温度、建物周辺の通風など、複数の条件が重なって局部的な剥がれにつながったものと考えています。

研磨して補修

剥がれが確認された部分は、スコッチブライトを使用して研磨しました。

浮きや密着力の低下した塗膜を除去するとともに、既存のクリヤー塗膜へ細かな傷を付け、補修塗料が密着しやすい状態に整えます。

研磨後は粉塵を丁寧に除去し、既存塗膜と同様の無機系クリヤー塗料で補修しました。

部分的な劣化を早い段階で発見できれば、外壁全体を塗り替えず、必要な箇所だけを補修できる場合があります。定期点検は、不具合を確認するだけでなく、建物全体のメンテナンス費用を抑えるうえでも大切です。

シーリングは健全

サイディング目地のシーリング部分では、表面を覆っているクリヤー塗膜に細かなひび割れが見られました。

塗膜とシーリング材では、硬さと伸縮性が異なります。建物の動きに追従してシーリング材が伸縮すると、その上を覆う硬いクリヤー塗膜だけにひび割れが生じることがあります。

今回は、表面のクリヤー塗膜にひび割れが見られたものの、内部のシーリング材には破断や剥離がなく、防水機能を保った健全な状態でした。

表面にひび割れがあるからといって、必ずしもシーリング材そのものが劣化しているとは限りません。塗膜のひび割れなのか、シーリング材の破断なのかを見分けることが重要です。

保証期間と耐久性

今回の点検は、塗膜の保証期間と実際の耐久性について、あらためて考える良い機会となりました。

塗膜保証の期間と、塗料の実際の耐用年数は同じものではありません。

保証期間は、一定の条件のもとで施工会社が責任を負う期間と範囲を定めたものです。一方、実際の耐久性は、使用した塗料だけでなく、外壁の方角、日射量、下地の状態、色、周辺環境などによって変わります。

今回の建物では、施工から11年が経過しても95%以上の塗膜が健全に保たれており、無機系クリヤー塗料の高い耐久性を確認できました。その一方で、西日の影響が強い部分では、周囲より早く局部的な劣化が進んでいました。

高耐久塗料を使用していても、建物のすべての面が同じ速度で劣化するわけではありません。

今後はお客様へ塗料の耐久性や保証期間をご説明する際にも、期待耐用年数だけでなく、方角や日射条件によって部分的な劣化が先行する可能性を、より分かりやすくお伝えする必要があると感じました。

塗装工事は、完成した時点で終わりではありません。

施工後の建物を点検し、実際の経年変化を確認し、必要な補修を行う。そして、そこで得られた知見を次の材料選定や施工、お客様への説明へ生かしていくことも、施工会社の大切な役割だと考えています。

ナノコンポジットW 豊島区

凹凸外壁をナノコンポジットWで塗装

道具が仕上がりを支える

凹凸の深いサイディング外壁へガシガシローラーでナノコンポジットWを塗装

凹凸の深いサイディング外壁へガシガシローラーでナノコンポジットWを塗装

屋根を水系ナノシリコンRNで進行中の現場では、天候の様子を見て外壁塗装も進んでいます。

外壁は、サッシ廻りとサイディング目地の既存シーリングを撤去し、「オートンサイディングシーラント」で打ち替えました。

シーリング材には、建物の動きに追従して雨水の浸入を防ぐ役割があります。材料本来の性能を発揮させるため、充填後は適正な養生期間を確保してから塗装工程へ進みました。

下地を整える

シーリングの養生後、外壁には日本ペイントの「パーフェクトシーラー」を下塗りしました。

下塗りは、サイディングの表面を整え、上塗り塗料との密着性を高めるための重要な工程です。

今回の上塗り材は、水谷ペイントの「ナノコンポジットW」です。

ナノコンポジットWは、雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能を備えた低汚染塗料です。強い艶を抑えた落ち着きのある質感も特徴で、サイディングの意匠を生かしながら外壁を美しく仕上げます。

凹凸に合わせる

今回のサイディングボードは、表面の凹凸が非常に深い形状です。

このような外壁では、平滑な面と同じようにローラーを転がすだけでは、凸部に塗料が集中し、凹部へ十分に塗料が入らないことがあります。

表面だけに色が付いていても、凹部に塗り残しや塗料不足があれば、均一な塗膜とはいえません。

そこで今回は、ピーアイエーの外装用ローラー「ガシガシ」を使用しました。

ガシガシには、次のような特徴があります。

  • 耐久性があり、へたりにくいナイロン繊維
  • 毛抜けが極めて少ない織物生地
  • 従来の外装用ローラーと比較して塗料の飛散が少ない
  • 転がりが良く、外装面を安定して塗装できる

ローラーの弾力を生かし、縦・横・斜めから丁寧に動かすことで、複雑な凹凸の奥まで塗料を行き渡らせます。

外壁をさまざまな角度から確認しながら、塗り残しや塗料の偏りが生じないよう、ナノコンポジットWを均一に塗布しています。

塗料は半製品

高性能な塗料を選べば、それだけで耐久性の高い外壁になるわけではありません。

塗料は、缶の中に入っている段階では「半製品」です。

下地に適した材料を選び、メーカーが定める塗布量と乾燥時間を守り、均一な厚みの塗膜へ仕上げて初めて、塗料本来の性能を発揮します。

そのためには、職人の知識と技術に加え、外壁の形状や塗料の性質に適した道具が必要です。

凹凸の深いサイディング、平滑なサイディング、モルタル外壁では、適するローラーの毛丈や材質も異なります。同じ塗料を使用していても、ローラーの選択や使い方によって、塗料の付き方や塗膜の均一性、完成時の質感は変わります。

道具の管理も技術

ローラーは、使い続けるうちに毛がへたり、塗料の含みや吐き出しが変化します。

へたったローラーをそのまま使用すれば、凹部へ塗料が入りにくくなり、塗布量や仕上がりが不安定になる可能性があります。

使用前にローラーの状態を確認し、施工中も塗料の含み方や転がり方を見ながら管理する。性能が低下した場合には、適切なタイミングで交換する。

こうした道具の選定と管理まで行えることも、技術の高い職人であるための大切な条件です。

お施主様が希望される耐久性と仕上がりを実現するには、適正な塗料、適正な道具、そして両方の性能を引き出す職人の技術が欠かせません。

安田塗装では、完成後には見えなくなるシーリングや下塗りだけでなく、施工に使用するローラーや刷毛にも目を配り、一つひとつの外壁に適した塗装を行っています。

> ナノコンポジットWについて 詳しくはこちら
ナノコンポジットWについて:独創的な技術から生まれた汚れにくいエコ塗料

屋根塗装 豊島区

スレート屋根を再生|水系ナノシリコンRN

特殊骨材で新築時のような質感へ

水系ナノシリコンRN1回目塗装中

水系ナノシリコンRN1回目塗装中

水系ナノシリコンRN1回目塗装後拡大

水系ナノシリコンRN1回目塗装後拡大

水系ナノシリコンRN1回目塗装後拡大

水系ナノシリコンRN1回目塗装後拡大

高圧洗浄、下地強化、クラックガードによる欠損補修を終え、いよいよスレート屋根の上塗り工程に入りました。

今回使用する屋根塗料は、水谷ペイントの「水系ナノシリコン-RN」です。

水系ナノシリコン-RNは、一般的な屋根塗料とは少し目的が異なります。

単にスレート屋根の色を塗り替えるのではなく、経年劣化した住宅屋根用化粧スレートを、新築時に近い質感へ再生することを目的に開発された塗料です。メーカーも「住宅屋根用化粧スレート再生工法」として位置づけています。

今回の屋根は、施工前には苔や藻が広範囲に付着し、高圧洗浄を行うと旧塗膜の劣化とスレート表面の傷みがはっきりと確認できる状態でした。

そこで、カチオン系シーラーをたっぷり染み込ませて脆弱になった下地を強化し、欠損部分についてはクラックガードで補修。そのうえで、水系ナノシリコン-RNによる仕上げを行っています。

骨材入りの屋根塗料

水系ナノシリコン-RNの大きな特徴が、特殊骨材を配合していることです。

メーカー資料によると、特殊骨材と耐久性を損なわない艶消し材を使用することで、一般的な艶有り塗料のような強い「テカリ」を抑え、劣化した化粧スレートにソフトで落ち着いた質感を与える設計になっています。

写真は、水系ナノシリコン-RNを1回塗装した後のスレート表面です。

近くで見ると、表面に細かな凹凸が形成されていることが分かります。

これは塗装ムラや表面の荒れではなく、塗料に配合された特殊骨材によって形成される独特の塗膜表情です。

通常の屋根塗装では、塗り替え後に表面が光沢のある均一な塗膜になりますが、水系ナノシリコン-RNは、あえて艶を抑えた質感に仕上げることで、化粧スレート本来の落ち着いた表情を再現していきます。

耐久性も重視

水系ナノシリコン-RNは、見た目を整えるだけの塗料ではありません。

メーカー資料では、ナノシリコンテクノロジーを採用した塗膜による耐候性・耐変色性・防カビ防藻性・耐汚染性などが特徴として挙げられています。特殊骨材による質感を持たせながら、屋根を紫外線や雨などから保護する性能も考慮されています。

また、水系塗料であることも特徴の一つです。

メーカーは、水系塗料として臭気を抑え、有害物質の揮発を抑えた設計であることを特徴として挙げています。住宅地で行う屋根塗装では、施工性能だけでなく、周辺環境への配慮も材料選びのポイントになります。

1回塗りでは終わりません

写真は、水系ナノシリコン-RNの1回目の上塗りを終えた段階です。

この時点でも高圧洗浄後の白っぽく劣化していたスレート表面はかなり整っていますが、これで完成ではありません。

メーカーの標準塗装仕様では、水系ナノシリコン-RNは上塗りを2回施工し、1回あたり0.16~0.20kg/㎡の塗付量が示されています。十分な塗膜を形成するため、塗料を単に薄く伸ばすのではなく、必要な塗付量を確保することが重要です。

さらに特殊骨材を含むため、メーカーは使用するローラーについても、骨材を十分に吐き出せる毛丈18mm以上のローラーを推奨しています。材料の性能を引き出すためには、塗料の選定だけでなく、施工道具や塗付量まで材料に合わせる必要があります。

縁切りも重要

水系ナノシリコン-RNは、通常の屋根塗料と比較して上塗りの塗付量が多い仕様です。

そのためメーカーの施工要領でも、スレート同士の重なり部分について十分な縁切りを行うことが明記されています。

スレート屋根は、屋根材の重なり部分から内部に入った水分を排出できる構造になっています。

塗装によってこの隙間を塞いでしまうと、水の逃げ道を妨げることがあります。そのため仕上がりだけを見るのではなく、塗装後も屋根本来の排水機能を損なわないよう施工することが大切です。

「塗り替え」から「再生」へ

今回のスレート屋根は、施工前には苔が広がり、高圧洗浄後には旧塗膜の消失や欠損が確認できるほど劣化が進んでいました。

しかし、

高圧洗浄で脆弱な部分を除去し、
カチオン系シーラーで下地を強化し、
クラックガードで欠損部分を補修し、
そして水系ナノシリコン-RNで表面を整える。

こうして一つひとつ工程を積み重ねることで、傷んだスレート屋根を塗装によって再び保護していきます。

屋根塗装で重要なのは、耐久年数の長い塗料を選ぶことだけではありません。

現在の屋根がどのような状態なのかを確認し、その状態に適した下地処理と材料を組み合わせること。

今回、水系ナノシリコン-RNを選択したのも、単に屋根の色を変えるためではなく、劣化したスレート材の質感を整えながら、屋根をもう一度保護することを目的としています。

安田塗装では、スレート屋根をただ「塗り替える」のではなく、できる限り既存の屋根材を活かし、塗装によって再生することを大切にしています。

次の工程では、水系ナノシリコン-RNをもう一度塗り重ね、必要な塗膜厚と均一な質感を確保して仕上げていきます。