202605/05
屋根塗装|下塗りが耐久性を左右する
15MPa洗浄とシーラーで塗装下地を強化
屋根塗装では、仕上げに使用する塗料だけでなく、その土台となる「下塗り」が施工後の耐久性を大きく左右します。
高耐候な上塗り塗料を選んでも、下地処理や下塗りが不十分であれば、密着不良による剥がれや膨れが生じる可能性があります。
今回は、弊社が重視しているスレート屋根の高圧洗浄と、シーラーによる下塗り工程をご紹介します。
15MPaの高圧洗浄で塗装できる下地へ
弊社では、最大吐出圧力15MPaのワグナー製業務用高圧洗浄機を使用しています。▶ワグナー「防音型高圧洗浄機 WZ13-150」
屋根表面に付着した汚れや苔、藻、チョーキング粉、密着力を失った脆弱な旧塗膜を洗い流し、下塗り材が健全な下地へ密着できる状態をつくります。
ただし、圧力が高ければよいわけではありません。劣化したスレートを傷めないよう、屋根材の状態に合わせて噴射距離や角度、圧力を調整します。洗浄後は十分な乾燥時間を確保したうえで、下塗りへ進みます。
吸い込みに応じてシーラーを塗布
経年劣化したスレート屋根は、表面の塗膜や樹脂成分が失われ、シーラーを吸い込みやすい状態になっています。
下塗りで重要なのは、単に表面をきれいに見せることではありません。メーカーが定める塗布量と施工方法を守り、屋根材の吸い込みが均一になるよう塗布することです。
1回目の塗布後も吸い込みが著しい場合は、乾燥状態を確認したうえで下塗りを追加します。過度に塗ればよいというものではなく、屋根材の状態と製品仕様に基づいた判断が必要です。
シーラーには、主に次の役割があります。
・表層の補強
劣化した屋根材の表層へ浸透し、脆弱な部分を固着させます。
・吸い込みの調整
屋根材が上塗り塗料を不均一に吸収するのを抑え、色むらや艶むらを防ぎます。
・上塗り塗料との密着性向上
屋根材と上塗り塗料をつなぐ接着層となり、塗膜の剥がれを抑えます。
なお、著しく脆くなった屋根材をシーラーだけで健全な状態へ戻すことはできません。塗装に適さない劣化が確認された場合は、カバー工法や葺き替えも含めて検討します。
水系カチオン系シーラーを採用
今回は、屋根材と上塗り塗料の組み合わせに適合する「水系カチオン系シーラー」を採用しました。
カチオン系シーラーは付着性や耐アルカリ性に優れ、下地と上塗り塗料の密着性を高める下塗り材です。「磁石のように結合する」というより、カチオン系樹脂の特性を生かして下地へ良好に付着する塗料と表現するのが正確です。▶日本ペイント「水性カチオンシーラー」
水系のため溶剤系塗料と比べて臭気を抑えやすく、施工環境や近隣への負担軽減にもつながります。
完成後には見えなくなる工程だからこそ、洗浄、乾燥、下地の確認、適切な塗布量を徹底する。こうした下塗りへのこだわりが、屋根塗装の美しさと耐久性を長く支えます。


























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